2015.07.25 Saturday 08:16

売掛金の長期未回収による3つのダメージ

よくある誤解に、売掛金を長期間回収できなくても最終的に回収できれば問題ない、という考えがあります。

最終的に入金された額だけを見ると、あたかも問題がないように見えますが、隠れたリスクに目を向けると、長期未回収がどれほど会社にダメージを与えるかがわかります。

主なダメージとして、貸倒れリスクの高まり、金利負担、人件費のムダと機会損失があります。

 

1.貸倒れリスクの高まり

売掛金が長期間回収されないのは、取引先の内部オペレーションに起因する場合もありますが、大半は取引先の資金繰り状況が原因です。

取引先が資金繰りに窮している場合、時間の経過がそれを解決に導くことはまずありません。むしろ、時間の経過とともにさらに資金繰りに窮することのほうが、圧倒的に多いのです。

そうだとすると、売掛金の未回収が長引くほど回収の可能性が低くなることは明らかです。

 

2.金利負担

売掛金が回収されないということは、その分の現金が入ってこないということです。

入ってくるはずの現金が入ってこないのであれば、資金繰りに余程余裕がある場合はともかく、どこかで調達しなければなりません。それを借入れで賄うのであれば、当然利息を支払わなければなりません。回収できていれば支払わなくて済むはずの金利負担が生じるということです。

 

3.人件費のムダと機会損失

売上代金が期日どおりに入金されないときは、当然ながら入金の督促を行います。

資金繰りに窮している相手先であれば、あの手この手を使って入金を先延ばしにしようとするかもしれません。埒が明かない場合は、こちらから相手先に出向かなければならないこともあるでしょう。

これらは、期日どおりに入金が行われていれば一切する必要のない作業です。

本来不要な作業のために時間を使うだけでなく、売上をあげるために使えた時間が削られる。長期未回収による人件費のムダと機会損失は計り知れないものがあります。

 

貸倒れリスクの高まり、金利負担、人件費のムダと機会損失。

売掛金の長期未回収は、想像以上に大きなダメージを会社に与えることがお分かりいただけると思います。

売掛金というのは無利息での資金貸付と同じようなものですから、すくなくとも期日までの回収に対しては厳格な姿勢で臨みたいものです。

 

(売掛金の長期未回収がなくならない原因を調査します。お気軽にご連絡ください。)

http://tanakabizsupport.com/cash/contact.html
 

2015.06.23 Tuesday 04:32

取引基本契約はどのように未回収防止に役立つか

取引基本契約は、一見当たり前のことを羅列しているだけのようにもみえることから、積極的に締結していない会社も見受けられますが、実は、売上代金の未回収を防ぐうえで非常に重要な役割を果たしています。

 

ここでは、次の3つの役割を見てみましょう。

1.支払条件を明確にする。

2.回収が危ぶまれるときは、支払条件に関わらず、すぐに回収できるようにする。

3.牽制効果

 

役割その1 支払条件を明確にする。

売上代金を確実に回収するために、まず何よりもしておかなければならないのは、どのような方法で、いつまでに代金を支払ってもらうかといった支払条件を明確にしておくことです。

支払条件について、双方が合意したことを証明する文書を残しておくことは、その条件で確実に売上代金を支払ってもらうために欠かすことができません。

契約書に支払条件を明記することは、確実に回収するための大前提となるのです。

 

役割その2 回収が危ぶまれるときは、支払条件に関わらず、すぐに回収できるようにする。

売上代金を「○月○日までに支払う」ことを契約書に明記すべきですが、これは、裏を返せば「○月○日までは支払わなくてもよい」ということです。売主は、その期間は支払いがなくても文句を言うことができません。

しかしながら、たとえば相手先が不渡りを出したときなど回収に懸念が生じたときは、直ちに回収手続きに入らないと、回収の可能性が急激に低くなってしまいます。

したがって、このような緊急事態には、支払条件に関わらずすぐに支払わなければならない(「期限の利益喪失」といいます)ということを約束しておく必要があります。

契約書に期限の利益喪失条件を明記してはじめて、緊急時に直ちに回収行動に移ることができるのです。

 

役割その3 牽制効果

支払条件や期限の利益喪失以外にも、所有権の移転時期や管轄裁判所などを契約書に明記することで、何かあった時には少しでも自社に有利に回収を進めることができます。何かあった時はその時に対応を考えたのでは遅く、前もってリスク・ヘッジしておく必要があるということです。

ただ、それでも所詮「何かあった時」の準備であって、それが起こらなければ契約締結の労力はムダと考える経営者は少なくありません。

ところが、契約を締結することは、「何か」を防止する機能もあるのです。

もしあなたの取引先が、執拗に契約の締結を迫ってきたらどのように感じるでしょうか。

正直五月蝿いという思いが先に立つかもしれませんが、そのような会社に対して、「きっちりした会社」、「約束を守る会社」という印象も持つと思いますし、そのような会社に対してはこちらも誠実に対応しなければならないと思うのではないでしょうか。

相手方に対してこのような印象を抱かせるということは、とりもなおさず支払いに対しても誠実に対応しようと思わせるということです。

個人的には、このような態度を相手方に持たせることによる、「予防効果」こそが、契約を締結する最大の効用ではないかと考えています。

 

支払条件の明確化、期限の利益喪失の条件、牽制効果。

売上代金を確実に回収するために、取引基本契約が持つ役割を3点だけあげましたが、この3つがあるだけでも未回収回避の効果は非常に大きいものだと思いませんか?

 

取引基本契約を締結して、未回収をなくしましょう。

 

(取引基本契約の整備についてご相談を承ります。お気軽にご連絡ください。)
http://tanakabizsupport.com/cash/contact.html

※取引基本契約について参考になるウェブサイト
・法務屋経営大学院
http://blog.goo.ne.jp/moncheri54/c/be6be6f0a217330dd23d6467d25e2c17
 


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